賀東招二『つどうメイク・マイ・デイ』

つどうメイク・マイ・デイ―フルメタル・パニック! 9 (富士見ファンタジア文庫)

後継機登場、というよりも、アル復活といった方が正しい。アル、アル、アルだ。今作の見所はいくつか（テッサのF言葉とか、前へと叫ぶ宗介とかなめとか、あの人の裏切りとか）あるわけだけど、結局アルが全ての美味しいところを持っていっている。目が覚めたときの言葉、宗介と再会し、なだれ込んだ戦闘時の会話。どれもこれもが素晴らしい。かなめ以上に宗介のファッキン・ラバーにしか見えない。そんなアルが新機体で登場するわけだ。大暴れするわけだ。燃えないほうがおかしいってもんだろう。
というわけで非常に素晴らしい作品でした。名前を聞いたときは絶望に暮れたARX-8レーバテインも、戦闘を見たらもう心を奪われた。隠し腕て。たまらんがな。つまりレーバテインを通じて宗介とアルが一つになってるわけですよ。そんな風に考えると凄いハァハァしてくる僕ですよ。うーたまらん。
というかそうか、スパロボWで足りなかったものはアル分だ。もっと目立たないと。もっと絡まないと。ペガスや8のようにアルにも精神コマンドが必要だったんですよ。くそ、惜しい作品だったぜ……。