米澤穂信『クドリャフカの順番』

クドリャフカの順番 (角川文庫)

古典部シリーズ第三弾。カンヤ祭を舞台にメンバーそれぞれの視点で描かれていく構成は、それぞれのお祭らしさが出ててとてもよかった。特にホータローのわらしべプロトコルがすごい好きだったんだけど、これも最終的に謎解きに関わってくるんだからいいよなあ。最初の頃はホータローを出すための苦心の策だと思っていたのに。
天才と呼べる才能に対する凡才の思い、というあたりがメインになっているのかなあ。そういうテーマは大好物なので、今回の福部あたりの描写はとても喜ばしいものでした。もっとふくちゃんががっつり関わってきてくれるといいなあ。そのうち対決とかしてみたり……ああでも、ホータローが戦わないか……省エネ主義だし。